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  1. 妙見寺概要

妙見寺概要

妙見寺の歴史

妙見寺は、明治39年までは、金剛寺という名前で愛宕山の麓にありました。また、鎌倉時代までは、真言宗金杖山金剛寺と称していました。鎌倉時代の元弘3年(1333年)以前に、大覚妙実大僧正が、瀬戸内に日蓮宗を広めている途中に有馬の金剛寺に立ち寄られました。大覚妙実大僧正は、日蓮聖人の遺命を受け、京都での布教をされていた日像上人のお弟子さんです。公家近衛家ご出身で、京都真言宗大覚寺の僧だった17歳の折に、日像上人のお弟子さんになった方です。その大覚妙実大僧正の法華経信仰の熱意により、金剛寺の住職は法華経に帰伏されました。それ以来、日蓮宗のお寺として明治まで41世と続きましたが、明治時代の変遷の影響で、廃寺同様になりました。


当時、大阪で成功していた余田左橘右衛門が、落葉山に火事でもないのに2度も煙がたったのを見て、落葉山に金剛寺の妙見大菩薩をお祀りしようと、お寺の再建を決めたと伝えられております。

余田左橘右衛門は、大正元年より妙見寺本殿の建立に着手しましたが、竣功を見ることなく亡くなりました。その後、京都妙顕寺管長河合日辰と未亡人の余田はるが引き継ぎ、大正7年に竣功しました。



足利義満ゆかりの本尊

ご本尊

本尊は、明治6年(1873年)に、愛宕山山麓より移されてきた『福徳開運北辰妙見大菩薩尊像』です。妙見大菩薩は、後小松天皇の勅にて、有馬郡鎮護として、至徳二年(1385年)に、室町幕府三代将軍の足利義満公から、金剛寺の第八世日近上人に託されたものです。



温泉の逸話が残る落葉山

落葉山について

妙見寺は有馬三山と呼ばれる「湯槽谷山、灰形山、落葉山」の一つ、落葉山の頂上にあります。

落葉山には、有馬の三恩人の一人と言われている、吉野僧侶、仁西上人の逸話が残ってます。

温泉を探していた仁西上人が、落葉山に辿り着いた時、白いひげの老人が現れました。木の葉を手にして「これが落ちたところに温泉がある」と東の方へ投げて、消えたのです。

山を下った仁西上人が、木の葉を見つけ出し、それが落ちていた場所を掘ったところ温泉が湧き出たとのことです。